三度の飯より祐也

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これぞ手越祐也(THE BANQUETの感想)

2020年8月16日、手越祐也のオンラインライブ「THE BANQUET」が行われました。

祐也と言えば“歌”。ファンはもちろん、おそらく本人にとっても待ち望んでいた時間だったはず。胸がいっぱいになったライブについて、大きく3つにわけて感想です。

 

①これが「手越祐也のライブ」だ!

 

まず会場。

多くの人が憧れる巨大な会場に立つ喜びも充分にわかりつつ。音楽を最重視する祐也からは、以前から音響の良い会場で歌うことへの憧れが感じられていました。

もう一つ。彼が大切にしてるのが“ファンの近くにいく”ということ。ファンが大好きな祐也は、できるだけ近い距離で歌を届けたいという思いをよく口にしていましたね。

 

そんな彼が、独立後初の記念すべきライブの会場に選んだのは、「Blue Note Tokyo」。(内装でわかるから会場名を書いても大丈夫よね?)

音楽に疎い私でも知っていた、あの「Blue Note Tokyo」。ジャズを中心に、数々のトップアーティストが公演を行ってきた伝説的な場所です。

客席数は約280席。演者の表情も演奏も堪能できる空間とのこと。さらに、お食事も美味しいそうで。祐也がオプレ配信などで話していた通りの、大人な空間で音楽を楽しめる会場です。(こういう状況でなければぜひ行きたかった…)

 

ちなみに、2017年にNEWSICALのドキュメンタリーで祐也はBlue Note Tokyoを訪れていますね。ジェイコブ・コリアーさんから多重録音について教わった場所です。もしかしたら、このときから祐也はいつかBlue Note Tokyoで歌うことを考えていたのかな。

 

次に演出。

祐也は生バンド演奏にあわせ、マイク一本で歌い上げました。

とてもシンプル。けれども、これこそ祐也が望んでいた歌い方ではないかと思います。

 

以前、QUARTETTOのドキュメンタリーで、祐也はこのときの自分のソロ曲についてこんな風に言っていました。

「極力演出を抑えて、踊りも抑えて、別に照明も激しい点灯があるわけではないという風にする。歌と表情のみでみせなければならないから。他に武器がないから。丸裸で挑んでいる感じ」

 

このドキュメンタリーから4年が経ちますが、今回のTHE BANQUETからも、同じような覚悟を感じました。退所会見で歌を“主軸”と語った祐也。最初のライブでは、自分の歌と表情だけで勝負することを選んだのだと思います。

 

あとは彼が大好きな生バンド演奏。JUONさんはじめ、素晴らしいメンバーに囲まれた祐也は生き生きとしていました。バンメンの皆さんのアレンジや、歌の途中で祐也と笑い合っている様子。見ているこちらも楽しく嬉しくなりました。

ファンからその場でリクエストをとって歌うという企画ができたのも、生バンドだからこそ。この企画はいかにも祐也らしい挑戦でしたね。プロの演奏への絶対的な信頼、そして歌い上げるボーカリストに充分な歌唱力と対応力がなければできません。まさしく“ライブ”、生もの。

ここで披露された「奏」は素晴らしく、祐也もとても楽しそうでした。ファンが作り上げる手越祐也でありたいと言っている彼。ファンの希望にダイレクトに応えてくれました。今後、セトリをお客さんに考えてもらうライブも本当に実施しそうな予感です。(観客が責任重大…。かなり考えて会場に行かなければ笑)

 

こうして、祐也がやりたかったであろう形の、そして祐也の魅力がとても伝わるライブになっていたこと。それがまず本当に良かったな~と思います。 

 ただ、今回は当初ディナーショーを予定していたからこのような形になったわけで。今後はまた違ったアプローチをすることもありそうですね。それもまた楽しみ。

 

 

手越祐也はファンと相思相愛だった

 

セトリが素晴らしかった!!!

1曲目I'm comingから始まり、ファンが喜ぶ曲が次から次へと披露されました。カバー曲もオリジナルのソロ曲も、1つ1つが今の手越祐也を作り上げてきた大切な曲。それだけに、ファンとしても思い入れが強い曲が多くて、ただただ感動していました。

そうそう。曲と曲の間に、曲を選んだ理由や思いを話してくれるのも素敵でした。祐也自身の言葉で解説してもらえると、ますます曲への愛着がわきますね。

 

個人的には、「Lovi'n U」と「いのちの歌」を歌ってくれたことがとても嬉しかったです。「Lovi'n U」は今の手越祐也をそのまま表しているような歌詞。祐也の退所が決まった頃、何度聴き返したことか…。

私は7年前にも、ENCOREのときにもライブで聴いていますが、今回の「Lovi'n U」が一番胸に迫ったかもしれません。夢を追い求めて走り出した祐也だからこそ、いっそう気持ちがこもっていた気がします。

(ただ、さよならする気はないけどね。夢に向かう後ろ姿をどこまでも追いかけるよ)

 

2年前に披露された「いのちの歌」は、今までに祐也がテレビで歌ったカバー曲の中では、1番と言ってもいいものではないかと思っています。竹内まりやさんが褒めてくださったことも明かされました。ご本人に褒めていただけるのは、ありがたい限りです。

私にとっては、自分自身に辛いことがあった2年前の夏、大きく心を揺さぶられ、前に進む勇気をもらった歌です。今回、歌ってくれたときには、部屋で1人で涙を流しました。

 

おそらく、ファンそれぞれに思い出や気持ちがある曲が選ばれていて。これほどファンが喜ぶものを実現できたのは、「(セトリは)みんなのことを想いながら作りました」「今までの手越祐也の音楽ルーツをたどれるような。みんなもたどれるような。そんなセトリにしました」と祐也が話していたように、ファンへの深い愛で作られたセトリだったから。

 

彼自身が好きな曲、カバーしたい曲はたくさんあるはずですが、今回は本当に“ファンに喜んでもらう”ということを意識した選曲だったと思います。それがぴたりと“ファンが喜ぶ手越祐也”と一致したということ。祐也が本当にファンを想い、ファンの気持ちを考えてくれている何よりの証ですね。

 

最後の曲。ワクワクしていたCD発売の頃から一転、STORYの延期、例の大騒動、退所…。一時はもう祐也が歌う姿は見られないかもしれないと覚悟した曲。

やっと聴けました。やっとやっとプロポーズされました。

予想以上に明るく、笑顔で歌い上げる祐也。「お願いずっと一緒にいてください」「これからもどうぞよろしくね僕を」。独立後の彼の心からのメッセージに感じられました。

 

一緒に幸せになろうね。すでに幸せだけど、もっともっと幸せになろうね。

祐也とファンはこんなに相思相愛なのだから。

  

 

 ③観客がほしい!!

 

ちょっと物足りなかった!!

祐也の歌声のことじゃありません。歌が始まるときのどよめき、歌い終わったときの拍手。祐也が水を飲んでいるときのファンの歓声。

やっぱりどれもライブをさらに完成させる大事な要素です。

 

それに、ファンが目の前にいれば、祐也はもっともっと輝きます。間違いなく。ファンの前に立つと、どんなに祐也の表情が優しくなるか。どんなに歌声に艶がでるか。

今の状況では仕方ありませんが、彼を愛するファンで占められた会場で、最高をさらに上回るような手越祐也を見たいです。1日も早く観客が入ったライブをできることを願っています。

 

 

祐也がやりたかった形で素晴らしい歌声と演奏を披露し、ファンを喜ばせる気持ちにあふれていたライブ。これぞ手越祐也です。多くのファンを惹きつけてやまない、彼の魅力がたくさん詰まっていました。

祐也、幸せな時間をありがとう。

 

 

最後に、記録のためバンドメンバーの皆さんのお名前とセットリストを書いておきます。今回のライブから始まったソロアーティストとしての手越祐也の道のり。今後ますます輝きに満ちたものとなっていきますように。

 

【バンドメンバー】

ボーカル 手越祐也

ギター、バンマス JUON

ベース 堀井慶一

ピアノ 岸田勇気

ドラム 坂本暁良

 

 

【セットリスト】

I'm coming
ワインレッドの心(安全地帯)
サウダージポルノグラフィティ
Lovi'n U
あなた
いのちの歌(竹内まりや
奏(スキマスイッチ
Hello(Adele)
Can You Feel the Love Tonight(Elton John
恋音と雨空(AAA)
プロポーズ